くりぐりライフブログ

ヤギ平、ヤギゑによるクリエイトグリーンのブログ。農業とお金の教養を広めるため書いていきます。

僕が9年5ヶ月勤めた野村證券を辞めたワケ

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2017年9月5日、僕は野村證券を辞めた。

 

誰しもが今の会社、仕事に心から満足して働いているわけではないと思います。

むしろそのように考えて働けている人は一部の人に限られるのではないでしょうか。

 

僕は間違いなく前者でした。

 

世間からは高給取りのそんな良い会社をどうして辞めたの?と言われると思うし、実際によく言われます。

 

確かに給料も婚活の理想とされる年収をもらっていたし、福利厚生についてもかなり充実していました。

 

その生活を捨てて、妻のヤギゑさん、娘のヤギ子と家族3人で兵庫県篠山で暮らしている。

今の生計を立てているのは農園でのアルバイト収入です。

 

それでも野村證券を辞めたのは「幸せになるため」です。

 

 

 

野村證券に感謝している

まず、最初にお伝えしておきたいことがあります。

 

それは野村證券という会社が嫌になって辞めたわけではないということ。

前述したように、僕と家族が幸せになるために辞めました。

 

野村證券という会社は僕に多くのものを与えてくれました。

 

まず、本当に素晴らしい方と一緒に働くことが出来、心から尊敬出来る人に出会えたこと。

 

世間の野村證券というと以下のイメージでしょうか。

  • ノルマが厳しい
  • 怒号が飛び交う
  • 暴力的な先輩が多い
  • 飲み会も多い

などなど。

決して間違ってはいませんが、そこに信頼関係があることがほとんどです。

だから厳しくても、怒号が飛んできても、愛のあるムチと捉えられる。

 

ただ信頼関係もくそもないような奴(上司という名のただの年上)からの行為については苦痛でしかありませんでしたw

 

もう一度言います。

多くは信頼関係がありました!!w

 

2つ目、人生経験豊富なお客様と接する機会が多い。

これが本当に大きい。

 

僕の人生においても本当に大きいです。

しかも人間的に尊敬する人も多かったので、感謝しかないです。

 

僕が会社を辞める前もざっくばらんに、辞めることについても話をさせて頂いてました。

それについて止めることもなく、背中を押してくださったり、アドバイスをくださったり。

 

そういう方とは今でも連絡を取らせて頂いています。

本当に本当に感謝。

 

3つ目、金融知識を学ぶことが出来た。

これは言うまでもなく、株式やマーケットを通して常に経済に触れていましたので、大学時代は外国語学部だった僕にも日々染み込んできました。

 

そしてこの「お金」というものは学校では教えてもらえないもので、今後の人生に必要な知識であると考えてます。

 

最後にマナーです。

敬語とか礼儀はもちろんですが、人と人との距離感ですね。

 

「お前、まだまだやんけ」と言われることもあるでしょうし、自分でも日々勉強だと思っているのでどんどん教わっていきたいとまい進中です。

 

ただ先輩、上司や人生経験豊富なお客様と接する機会を多く持てたことも財産になっています。

 

これからの世の中、金融は必要と考えている

先ほどもお話したように、金融、つまり「お金」のことって学校では教えてくれないですよね。

 

前にも記事にしてますが、今は貨幣経済であり、「お金」が信用の代わりをしています。

 

www.create-green.com

 

それなのにどうして学校では教えてくれないんでしょうか。

単純に疑問でしかありません。

 

ただお金について教えてくれない学校で勉強して、学校の先生になった先生方は、お金についてよく分からないわけです。

そこで勉強を教わっても、国語算数理化社会などが身についても「お金」は身に付きません。

 

そしてそのまま社会に出て、ふと気づく。

 

「あれ?お金ってなに?」

「お金は貯めることが最善なの?」

 

でもその先がどうしていいか分からない。

 

この先、人生は何十年も続くのに。

 

 

つまり僕が考える、金融知識が必要な人は「20代から40代」の人たちです。

 

でも野村證券では、それが出来ないんです。

 

人事評価は結局、数字

 出来ない理由は明確です。

 

社内人事の評価は詰まる所、数字で決まります。

 

そしてこのことに不満はありません。

何故なら企業は営利団体だから。

そして野村證券や大きな会社になると多くの社員の人生がかかっているので、お客様からしっかりと手数料を頂かないと成り立たないからです。

 

社内では「預り資産、手数料は信頼の証」とよく言われていました。

これは今も変わってないと思います。

 

預り資産とは、お客様が野村證券に預けてくださっているお金や有価証券(お金)の量です。

 

  • 信頼されているからたくさんのお金を預けてくれる。
  • 信頼されているから提案を聞いてくれて、手数料を払ってくれる。

 

間違いないです。

 

でも「その数字(預り資産や手数料)の大きさ」によって人事評価が行われます。

 

評価を上げる近道は「たくさんお金を持っているお客様を作る」ことです。

おのずとターゲットは経営者、退職者などの資金があるとことになります。

 

その年代はもちろん50代、60代、それ以上となってきます。

 

だから僕が金融知識が必要だと考える20代から40代の人は、野村證券だとターゲットにされにくいんです。

 

更に先ほどの数字が少なければ評価も上がらないし、上司から詰められるわけです。

 

信頼を得るためには時間がかかることもあります。

数億円、数十億円単位でのお金を預けてもらえるようになるまでにどれだけの時間がかかるでしょうか。

 

自分に置き換えるとよく分かると思います。

 

「ほいほい」とはいきませんよね。

 

ただその時間をかけてしまうと、あほな上司は「お前の提案が悪いからや」「お客さんのこと全然考えてへん」と一方的に攻撃してくるわけですw

 

ストレスです。

それ以外にないです。

 

それでひどいケースだと体調を崩したり、鬱になったりするんですね。

 

でも社員なので、手数料を稼ぐ方法を考えて、毎日出社します。

 

 

常に最短で数字をあげる方法は何かと考えながら。。。

 

誰のために働いてるのか

そんな日々を過ごしていると、日常のふとした瞬間に思うんです。

 

「おれは誰のために働いてるんやろか」

 

会社?

上司??

 

自分が大切にしたい人って誰だっけ?

自分が大切にしたいものって何だっけ?

 

僕が退社する数ヶ月前からはかなり緩和されましたが、それまでは朝6時頃に起きて、7時前には家を出発。

会社を出る時間は夜の8時、9時。

 

家に着いたら子どもは夢の中。

疲れているので、奥さんとの会話もそぞろ。

下手すりゃ無し。

 

そこまでして誰のために働いてるんだろう。

 

大切な家族。

大切なお客さん。

 

そっちを向いて生きたいのに、行動は違う方向を向いてしまってる。

しかも違う方向に向かって猛ダッシュ。

 

このループに入ってしまうと、不思議なことに自分でも気づかないんです。

 

本当に怖いです。

 

野村證券に在籍中、僕は好きなお客さんのために行動してきたつもりです。

僕も人なので、好きなお客さんがいました。

その人たちのことを心から考えて提案しました。

自分の中では確実に信頼関係を築くため、お客さんに無理をかけずにやってきました。

 

 

社内で何を言われても気にせず。。。と言ったら嘘になります。

 

そんなに強い人間ではないですw

 

やはりただのトシウエ上司であってもこたえます。

 

その時にフォローしてくれたのは、お客さんでしたし、本当に尊敬出来る仲間・上司でした。

 

家族、お客さん、仲間、上司。

みなさんのおかげで何とか自分を保っていました。

 

ヤギゑさんからは、「かなりやばかったで」と言われますw

 

自分と近い場所の幸せのために

僕が辞める決意をしたのは、自分と家族、周りの幸せのためでした。

 

自分から近い人、場所に笑顔があればいい。

 

自分だけでなく、周りを犠牲にしてまで働くことに意味を感じられなかったんです。

 

それが身勝手だと言われても構いません。

 

自分の人生です。

自分たちの人生です。

 

その人生を決めるのは会社でもなく、ましてやトシウエ上司ではありません。

 

だから僕はこれから、農業と「お金の教養」を広めていきたいと思っています。

 

会社を辞めるか悩んでいるあなたに伝えたいこと

今、なんのために働いてますか?

 

それを自分の中でしっかりと答えを出してください。

まずはそれからです。

 

その答えを得るために会社を辞める選択肢が必要なら、辞めればいいと思います。

 

「逃げた」と思われてもいいんじゃないでしょうか。

それは周りが決めたことで、あなたの中にある答えは変わらないですから。

 

そしてすぐに辞めなくても、在職中に「その答え」のために準備、自己成長することが何より大切だと思います。

 

ヤギ平